高原の風に季節を知る
入笠山の花々は、静かに、けれど確かに季節のうつろいを教えてくれます。
つい先日まで、日本すずらんが一面に咲き誇っていた湿原は、
今ではアヤメの群落が紫の風景を描き出し、
クリンソウが彩っていた林の縁では、キバナノオダマキが優しく揺れています。
足元を見れば、サワギクやコバノイチヤクソウなど、小さな命がひっそりと咲いているのも、この季節ならではの光景。
そして今日の山頂は、昼間でも気温19℃。
ひんやりとした空気が、花々の色彩と相まって、まるで時間がゆっくり流れているような心地よさを運んでくれました。
「また来よう」と思えるのは、きっと、今ここにしかない景色があるから。
そんな高原の一日でした。
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