長野県富士見町 東京から90分、富士山と八ヶ岳を望む高原のリゾート。

“幻の花”アツモリソウとボタニカルアート ― 保全20年の歩みを訪ねる「全日本アツモリソウサミット」|富士見パノラマリゾート

富士見パノラマリゾートでは、2026年6月20日(土)から28日(日)まで「全日本アツモリソウサミット」を開催します。盗掘や食害、気候変動によって数を減らし、いまや”幻の花”とも呼ばれる絶滅危惧種アツモリソウ。富士見町は、その固有種「釜無ホテイアツモリソウ」の自生が長野県内で唯一確認されてきた地域であり、行政・研究機関・地域が手を携えて二十年にわたり保全と再生に取り組んできました。本サミットは、その歩みと未来を展示や講演で広くお伝えする催しです。富士見町アツモリソウ再生会議と富士見町が主催し、当リゾートが共催・会場として参画します。

会場では、まず富士見町という土地そのものの豊かさからご紹介します。八ヶ岳赤岳から釜無川沿いまで標高差およそ二千二百メートル、千七百種を超える植物が確認され、石灰岩地帯ならではの植物相も育まれてきました。そんな山あいでは、昭和二十〜三十年代まで、入笠山や釜無山の谷を歩けばあちこちに紅い花が咲いていたといいます。田植えの肥料にする若葉「刈敷(かっちき)」を採りに山へ入るころに咲くことから、人々は親しみを込めて「カッチキ花」と呼びました。

その花が、なぜ”幻”になってしまったのか。展示パネルは、戦後の住宅再建にともなう伐採とカラマツ人工林化、そして園芸ブームによる乱獲・盗掘という現実をたどります。富士見町のアツモリソウは一九八〇年代に年代にいったん絶滅したとされましたが、平成十八年の調査で四株が再発見されたことが、いまへ続く再生のはじまりとなりました。


会場には、再生会議が用いる実体顕微鏡も設置します。顕微鏡カメラを通して、肉眼ではとらえきれない小さな種子や培養のようすを大きな画面でのぞいていただけます。一輪を咲かせるまでの地道な営みに、じかにふれられるコーナーです。

そしてもうひとつの見どころが、ボタニカルアートの展示です。お披露目するのは全十七点。うち一点は、当リゾートのアツモリソウを描いた小学生の作品で、国立科学博物館の植物画コンクールで文部科学大臣賞に輝いた力作です。残る十六点は日本植物画家協会によるもので、NHK連続テレビ小説「らんまん」(二〇二三年)でも話題となった”日本の植物分類学の父”牧野富太郎博士を顕彰する、高知県の牧野植物園でこの五月に展示されていた作品です。植物画の確かな筆致を、富士見の地でご覧いただけます。

ゴンドラでおよそ十五分、入笠山エリアへ上がれば、初夏の山野草が彩る景色が広がります。絵筆や顕微鏡が写し取った美しさと、いま目の前に咲く生きた自然。その両方に出会えることが、この場所で開く意味でもあります。
会期中には全国の研究者や行政が集う「第2回アツモリソウ保全・再生みらい会議」も別会場で開かれます(参加無料・事前申込制)。希少な花の現在地と未来をたどる九日間に、どうぞお運びください。

<開催概要>
– 期間:2026年6月20日(土)〜28日(日)
– 会場:富士見パノラマリゾート(展示会場)
– 主催:富士見町アツモリソウ再生会議・富士見町/共催:富士見パノラマリゾート/後援:環境省信越自然環境事務所・長野県
– 観覧料・開館時間:10時~15時

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