花と紅葉が重なり合う、季節の境目の入笠湿原

10月に入り、入笠湿原は少しずつ秋の色を深めています。木道の両側に広がる草原は、緑の中に黄色や赤褐色が混じり始め、白い幹のシラカバとのコントラストがいっそう際立つようになってきました。湿原全体が、夏から秋へとゆっくり衣替えをしている途中のようです。

そんな中でも、まだ花たちの姿が残っています。草の間からのぞくリンドウは、秋の深まりとともに色づいた葉を背景に、青紫の花をしっかりと咲かせていました。少し離れた場所では、深い紫色の花や、小さな黄色い花を房のようにつけた草花も見られ、色を落としていく湿原の中で、ひときわ鮮やかなアクセントになっています。

足元の花に目を向けていると、周りの木々も少しずつ表情を変えていることに気づきます。カエデの仲間の葉は、緑から黄色、橙、そして赤へと、一本の木の中でもグラデーションを描くように色づき始めていました。まだ緑の葉が多く残っているからこそ、色とりどりの葉が混ざり合う、今の時期ならではの姿を見ることができます。

花の季節の名残と、紅葉の始まり。この二つが同時に楽しめるのは、季節の境目のほんの短い期間だけです。明後日10月10日(土)からは「黄金の入笠草紅葉」も始まり、湿原はこれからいっそう秋らしい景色へと移り変わっていきます。

入笠湿原へは、富士見パノラマリゾートのゴンドラで山頂駅まで約15分。そこから歩いて10分ほどで、気軽にこの景色に出会うことができます。花と紅葉が重なり合う今だけの湿原を、ぜひ歩きに来てください。
—
花の名前はリンドウ以外、確証がないので描写にとどめました。深い紫の花はトリカブトの仲間、黄色い花はオミナエシに見えますが、正式名称を教えていただければ本文に入れます。







