湿原の色はいま、一年でいちばん深く。今年最後のマツムシソウに「また来年」

入笠湿原の草紅葉が、ピークを迎えました。10月の初めは黄色みが混じる程度だった草原が、日を追うごとに赤みを増し、いまは赤褐色から琥珀色まで、湿原全体が一年でいちばん濃い色に染まっています。

斜面を上る木道の階段から見下ろすと、その色の深さがよく分かります。
足元に目を向けると、夏に花を咲かせていた草たちが、いまは硬い実をつけて静かに立っています。花びらは落ちても、次の春に向けた支度はちゃんと進んでいる。草紅葉の季節は、湿原が一年を締めくくる時間でもあるのだと感じます。

その木道沿いで、淡い紫のマツムシソウを一輪だけ見つけました。朝露をまとった花びらは、まわりの赤褐色の中でひときわ目を引きます。この花が見頃を迎えるのは夏の終わり。草紅葉が深まったこの時期に咲いているのは、おそらく今年の湿原で最後の一輪です。春のすずらんから始まった入笠湿原の花のシーズンが、この花で静かに幕を下ろそうとしています。また来年、会いましょう。

「黄金の入笠草紅葉」は11月8日(日)まで。草紅葉が見られるのも、残りわずかです。色がいちばん深まった今の湿原を、ぜひ歩いてみてください。

入笠湿原へは、富士見パノラマリゾートのゴンドラで山頂駅まで約15分。そこから歩いて10分ほどです。







