大阿原湿原の主役は、花じゃなくてモウセンゴケ
入笠山の山頂に立って景色を楽しんだら、そこで引き返すのはもったいないかもしれません。
山頂から下山中に足を延ばすと、静かな木道が続く大阿原湿原にたどり着きます。
標高1,820m、国内の高層湿原としては最南端に位置するといわれる、貴重な自然が残る場所です。

木道は一周約1.7km、歩いて30〜40分ほど。すずらんなどの山野草が咲き誇り、ゴンドラ利用者で賑わう入笠湿原とは打って変わって、大阿原湿原は花の姿は少なめです。


その代わりに広がるのは、森に囲まれた静けさと、ミズゴケの泥炭が積み重なった湿原ならではの落ち着いた景観。
コナラやシラカバが少しずつ足を踏み入れてきている様子も、この場所ならではの移ろいです。

足元に目を凝らすと、赤い糸のような姿をしたモウセンゴケに出会えることもあります。

養分の少ない湿原の土で生きるために虫を捕らえて栄養を補う、小さな食虫植物です。木道の脇にひっそりと群生している姿は、見つけると少し得した気分になります。

華やかな入笠湿原と、静かで原生的な大阿原湿原。性格の異なる二つの湿原を一日で巡れるのも、この山を歩く楽しみのひとつです。ゴンドラで一気に高原まで上がり、山頂を越えてもうひとつの湿原へ。歩きごたえと発見のどちらも味わえる、夏にこそ足を延ばしたいコースです。


入笠山へは、富士見パノラマリゾートのゴンドラで山頂駅まで約15分。そこから山頂までは、気軽に歩いて行くことができます。







